こんにちは!キレイミー編集部です。
いつもキレイミーをご覧いただき、ありがとうございます。
皆さんは、タイムラインで見かけた失敗談に、ドキッとしたことはありませんか?
担当編集者の私は、数万の反応がついた投稿を見るたびに「そんなに多いの…?」と不安になっていました。
そこで今回は、その投稿がどれくらいの方の話なのかを調べました。集計の対象は部位を問わないボトックス関連の投稿で、医師の解説やクリニックの告知も含まれます。SNS投稿の反応を集計した、キレイミー編集部の調査・分析レポートです。
先に結論
いいね全体の55.7%(過半数)が上位3件に集中していました。上位1%が、反応全体の過半数を占めている計算になります。
いっぽう、いいね数の中央値(数値を順に並べたときの中央の値)は5でした。投稿の68.8%は、10いいねに届いていません。タイムラインで見かけた投稿は、たいていその1%のほうなんです。
しかも、いちばん読まれていたのは成功例ではなく合併症の警告でした。つまり目立つ投稿の多さは、「よくあること」の証拠にはならないということです。
この記事でわかること
- 反応の集中度と、目立つ投稿が例外である理由
- 最も関心を集めた投稿の中身
- 口コミに振り回されないための3つの見方
ボトックスの情報を SNS で探すと、たいてい似たような投稿にたどり着きます。強い言葉で書かれた失敗談。数万の反応がついた体験記。ああいう投稿は記憶に残りますし、判断にも影響しますよね。
編集部では、この3か月に SNSへ投稿された日本語の書き込みを数えました。わかったのは、目立つ投稿と、多くの方が書いている投稿は、まったく別のものだということです。
反応の集中度 ─ 上位1%が「いいね」の過半数
まず、多くの投稿は、ほとんど反応を集めていません。いいね数の中央値(数値を順に並べたときの中央の値)は5でした。7割近く(68.8%)の投稿は、10いいねにも届いていません。
出典: キレイミー編集部調べ(観測期間 2026年6月12日〜9月12日)
では、その「残りの300件あまり」には何が書かれているのでしょう。ふだんタイムラインには流れてこない、大多数のほうを見てみます。
空き枠があったので、おでこのボトックス2回目を受けてきました。
整形の履歴として、これまで打った部位を並べておきます。
おでこが動かない自分より、表情が動く人のほうが魅力的だなと思いました。
たるみのリスクは気になるけれど、おでこと眉間はもう手放せません。
湘南と他の院で、おでこのボトックスの値段を比べてみました。
おでこのシワ対策で眉間に打ったら、翌日に顔がむくみました。
どれも数十から数百の表示回数です。反応の小さい投稿は、タイムラインで目に入りにくい傾向があります。
よく見かける投稿は、多数派ではなく少数の例外でした。
最も関心を集めたのは、合併症の注意喚起
では、上位の1%には何が書かれていたのでしょう。実際の投稿を見てみます。
以下はSNSの公式の埋め込み機能を使って、実際の投稿をそのまま表示しています。2026年9月12日に投稿の存在と本文を1件ずつ確認しました。紹介は報道・解説を目的としたもので、投稿者や医療機関を推奨するものではありません。投稿は削除・非公開になると表示されなくなります。
投稿が読み込めない場合は、リンク先でご覧ください。
— @genkai_skin の投稿(2026年7月2日)
要旨(編集部) 額と眉間のボトックスの失敗でまぶたが下がる合併症があると知って怖い、という投稿。 本調査の観測期間中、最も広く読まれた1件。
いいねは約8,100、表示回数は約1,720万です(2026年9月12日時点)。これは全体の表示回数を合計した数の3分の2を、たった1件で占めていることになります。内容は、施術の成功でも前後比較でもありません。合併症についての注意喚起でした。
3番目に広く読まれていたのも、やはり後悔の話でした。
投稿が読み込めない場合は、リンク先でご覧ください。
— @OUHI_BLENDA の投稿(2026年8月29日)
要旨(編集部) 脂肪やヒアルロン酸の施術を後悔しており、ボトックスを打ったら笑えなくなって辛い、と訴える。 部位は特定されていない。観測期間中3番目に広く読まれた1件。
ちなみに2番目は、ご本人の施術報告ですらありません。有名人の前後写真に対する、第三者のコメントでした。
つまり、皆さんが「よく見かける」と感じている投稿は、施術を受けた方の平均的な経験ではないんです。驚きが強くて、広まりやすかった少数の投稿でした。それが悪い情報だという意味ではありません。首位の注意喚起は、実際に起こりうることを扱っていて米国添付文書、内容としても正確でした。ただ、それを「よくあること」と受け取ると、判断がずれてしまいます。
最も関心を集めたのは、成功例ではなく合併症の注意喚起でした。
前後比較の発信主体は、クリニック公式が過半数
もうひとつ、情報の出どころにも偏りがありました。
出典: キレイミー編集部調べ(観測期間 2026年6月12日〜9月12日)
前後比較17件の発信主体は、過半数(52.9%)がクリニック公式アカウントでした。いっぽう経過報告50件は、8割以上が一般の方です。
届き方にも差があります。表示回数の中央値(数値を順に並べたときの中央の値)は、インフルエンサーが4,092、医師が2,640。クリニック公式が1,338で、一般の方は693でした。皆さんと条件が近い方の記録ほど、届きにくいのです。
おでこの上のほうだけに入れるようにしています。重さが出にくいので。
目つきが変わるのを避けたくて、打ち方を先生と相談して決めました。
切開リフトから14日目。眉の上のクセが戻ってきて、先に打っておけばよかったと思っています。
届きやすい情報と、参考になる情報は一致しません。
口コミに振り回されないための3つの見方
- 中央値(数値を順に並べたときの中央の値)を思い出す。この話題のいいね数は、中央値で5です。数千の反応がついている投稿を見たら、上位1%の例外だと考えてよさそうです。
- 反応が大きい投稿ほど、代表性は低い。広まったという事実は、内容が正しいことも、よくあることも意味しません。極端さが選ばれた結果です。
- 反応の小さい投稿を、あえて探す。検索を「最新」の並びに切り替えると、まだ広まっていない記録が出てきます。自分と条件が近いものを何件か読むほうが、話題の1件より役に立ちます。
「最新」タブで探すときに使える言葉
編集部が投稿を集めるときに、実際に有効だった検索語の一部です。部位と経過日数を組み合わせると、自分と近い記録が見つかりやすくなります。
そのうえで、最後にひとつ。SNS でどれだけ読んでも、そこにあるのは他の方の顔で起きたことです。自分の顔で何が起きるかは、実際に診てもらってはじめてわかります。
気になる投稿があったら、聞いてみたい5つのこと
スクリーンショットを保存して、そのまま持ち込んで大丈夫ですよ!
- SNSでこういう例を見たのですが、私の場合も起こりえますか。
- その場合、どれくらいの頻度で起こるものですか。
- 私の顔の状態で、とくに気をつけたほうがいいことは何ですか。
- 期待できる変化と、期待しないほうがいいことを分けて教えてください。
- 効果の判定はいつ行いますか。そのときに足りなければ、どうしますか。
この記事はブラウザの印刷機能から保存できます。
よくある質問
- バズっている失敗談は、どれくらいの人に起きていることですか。
- その投稿だけからは分かりません。SNS上の日本語投稿を集計すると、いいね全体の55.7%が上位3件に集まっていました。よく見かける投稿ほど少数の話である可能性が高く、反応の大きさだけでは、代表的な例かどうかは判断できません。
- 口コミの件数が多ければ、信用してよいですか。
- 件数と信頼性は別です。上位10%(33件)でいいねの93.7%を占めており、同じ投稿がくり返し流れてくることで件数が多いように見えます。
- 参考になる口コミの見分け方はありますか。
- 3つあります。まんべんなく数を見ること(数字の並んだ投稿より、反応の小さい投稿のほうが実感に近いことがあります)、反応の大きさを重みとして扱わないこと、そして自分と近い条件(部位・回数・体質)の投稿を選ぶことです。
- 「最新」タブで見ると何が変わりますか。
- 反応の大きさで並び替えられていない投稿が見られます。投稿の68.8%は10いいねに届いておらず、こうした投稿は「話題」のタブにはほとんど出てきません。
- 前後比較と経過報告では、書いている人が違いますか。
- 違います。前後比較17件のうち52.9%はクリニック公式で、一般の方は17.6%でした。経過報告50件では逆に82.0%が一般の方で、クリニック公式は0%です。写真つきの割合も前後比較76.5%、経過報告24.0%と差があります。
◆ご利用にあたっての注意事項◆
- ※本記事は医学的な助言ではありません。医師の監修は受けていません。
- ※施術の適否・用量・部位のご判断は、必ず医師との対面の診察でお願いいたします。
- ※本文中の数値は、キレイミー編集部がSNS上の日本語投稿330件を集計したものです(観測期間 2026年6月12日〜9月12日)。いずれも投稿の中で言及された割合であり、施術を受けた方に副作用が起きる確率を示すものではありません。
- ※「投稿の要約」と書かれたカードは、観測された投稿の内容を編集部がまとめた見本です。実在の投稿の引用ではありません。
- ※特定の医療機関・製剤をおすすめするものではありません。
数字で見ると、SNS の景色は少し違って見えてきます。不安になる投稿に出会ったら、まず「これは何件の話かな?」と考えてみてください。
気になったことは、ぜひ診察室で聞いてみてくださいね!
皆さんの情報の読み方のヒントになれば嬉しいです!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
今後ともキレイミーをどうぞよろしくお願いいたします。
出典
- キレイミー編集部調べ「SNS上のボツリヌス毒素注射に関する日本語投稿の実態」2026年9月12日集計。対象プラットフォームはX(旧Twitter)。観測期間2026年6月12日〜9月12日、24系統の検索式で採取した447件から期間外・重複・調査対象外を除いた330件。
- ボトックスビスタ注用 添付文書(2026年8月改訂・第4版。表情皺は眉間・目尻、ほかに咬筋膨隆。額の表情皺は含まれない。2026年9月13日閲覧)PMDA
- アラガン・エステティックス「日本においてA型ボツリヌス毒素製剤の前額部の表情皺に関する適応追加の製造販売承認を申請」2026年5月18日 プレスリリース
- BOTOX Cosmetic 米国添付文書(前額部・眉間の臨床試験における有害事象の頻度)AbbVie
- 医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医政発0330第4号、2026年3月30日改正)厚生労働省
本文中の「出典」チップからも同じ資料に移動できます。埋め込んだX投稿は公式の埋め込み機能によるもので、2026年9月12日に実在と本文を確認しています。「編集部による要約」と記した声カードは、観測された投稿の内容をまとめた見本であり、実在の投稿の引用ではありません。
